研究紹介(櫛田教授)

「知能シスム制御研究室:生体・機械・環境の融合」

教員:教授 櫛田大輔,准教授 竹森史暁,助教 笹間俊彦

知能システム制御研究室は,知能情報工学科時代は知能制御工学講座A(通称,制御A)と呼ばれる研究室であり,電気電子工学科と統合して電気情報系学科となった際に現在の研究室名に改名しています.奥山佳史先生,北村章先生と引継がれてきた研究室です.現在は博士後期に2名,博士前期に9名,学部4年に10名の学生が在籍しています.

本研究室では,生体信号や報告書等に基づいて曖昧な人間の感覚や思考を定量化すること,移動ロボットの高知能化および自律化,センサネットワークをベースとする環境センシングおよびユーザビリティを考慮した提示手法といった,幅広く社会還元することを目指した研究を行っています.以下より,ここ最近のトピックスをいくつかご紹介したいと思います.

生体信号の1つである筋活動電位(EMG)を用いて筋が感じている疲労を定量化する数理モデルの提案を試みています.筋が活動するための代謝に着目し,EMGを解析することで解糖系代謝から酸化系代謝に遷移する様子を推定して客観的に疲労を推定するというものです.また,学校の授業中の様子をカメラで俯瞰的に撮影し,教師から得た教員の視点アンケートと関連させることで,生徒の行動や集中度を推定しつつ,教室全体の雰囲気を可視化することを行っています.

つぎに,移動ロボットでは,GNSSを使って自己位置を推定しながら圃場における収穫補助や運搬作業を行う技術開発,LRFセンサを用いたロボット周辺の環境マップの作成とポテンシャル法による障害物回避制御,DepthセンサやARマーカを用いた人の認識と追従制御を用いた宅配補助ロボットの開発など,人を助けるロボットの開発を行っています.

その他,多種センサを組み込んだ多機能センサモジュールを屋外環境に複数配置し,気象状況はもとより,黄砂や花粉といったパーティクル情報を収集するセンサネットワークの構成や,それら情報に基づくローカルな範囲のリアルタイム予測システムの構築に乗り出しています.

これら研究の社会実装を見据え,医工連携や産学連携といった研究室外との繋がりを重視して共同研究を数多く実施しています.所属する学生の研究テーマにも共同研究テーマを割り当て,外部の研究者や技術者との打ち合わせにも参加してもらい,他分野との融合や社会実装を意識させるよう教育・研究を行っています.

モノの知能化,コトへの付加価値,死蔵データの活用など,お気軽にご相談ください.

 

問合せ先:

知能システム制御研究室HP:

http://labs.eecs.tottori-u.ac.jp/isc-lab/

櫛田メールアドレス:kushida&tottori-u.ac.jp

&を@に入れ替えてください.

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