研究紹介(西山教授)

「パターン認識工学研究室」

教員:教授 西山正志,助教 井上路子

パターン認識工学研究室は,2022年10月に立ち上がりました新しい研究室です.2023年4月に外部から進学してきました大学院生と学部生が初めて加わりました.昨年度から研究指導してきました学生と合わせますと,現在は博士後期課程に3名,博士前期課程に5名,学部4年に6名の学生が在籍しています.

本研究室では,画像を中心に様々なパターンをコンピュータで認識する知能処理ソフトウェアを研究しています.また,認識された情報をユーザへ分かり易く伝達するヒューマンインタフェースを研究しています.目の前の人や周囲の物体を瞬時に正しく認識し,その人の状況に合った情報を自然に心地よく表示する応用を目指しています.現在の研究テーマは以下となっております.

・画像認識(人物認識・動作認識・物体認識・深層学習・農業応用)

・画像処理(人物画像生成・画像復元)

・視線分析(印象・人物属性)

・ヒューマンインタフェース(グループ行動分析と認識・インタラクション分析)

・脳波信号処理(医学応用)

学生の皆さんと最新の技術を常に学びつつ,これまでにない技術の創造に携わっています.ここでは,私自身が取り組んできました最近の研究成果の一部をご紹介させていただきます.

深層学習や機械学習は,大量の訓練画像を準備できれば,識別に有効な特徴量を抽出でき,高い認識精度を得ることができます.ただし,訓練画像を大量に収集することは非常にコストや手間がかかるため,訓練画像を十分に収集できない場合に認識精度が低下する問題がありました.この問題を解決するため,人間がもつ視覚特性をコンピュータにおいて再現し,少数の訓練画像でも人間と同等以上の認識精度を実現する研究に取り組んでいます.具体的には,性別や年代などの属性認識において,人間が注目する画像中の領域を,機械学習の前処理モジュールが同じように注目する技術を開発しています.さらに研究を発展させ,機械学習の一つであるランダムフォレストに視線位置分布を組み込む手法や,深層学習の自己注意に視線位置分布を組み込む手法を開発しています.これらの手法により,学習のための訓練画像の収集コストを大幅に低減できる効果があることを確認しています.

本研究室では,実社会に応用できる画像認識やヒューマンインタフェースの実現に向けて,研究開発を日々進めております.また,上記以外の研究テーマにおいても,企業の方々や農学や医学の先生方と連携しながら,パターン認識の共同研究に多く取り組んでおります.画像認識やパターン認識やヒューマンインタフェースでお困りのことがあれば,ぜひパターン認識工学研究室にお声をかけてください.

 

問合せ先:

パターン認識工学研究室HP:

https://pattern.eecs.tottori-u.ac.jp/index.html

西山メールアドレス:nishiyama&tottori-u.ac.jp

&を@に入れ替えてください.

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