国際会議
2025年度(令和7年度)鳥取大学院 持続性社会創成科学研究科 工学専攻 情報エレクトロニクスコース 修了 寺迫樹哉
はじめに
大学で研究を続けていると、国際学会で発表する機会があります。初めての国際会議では、英語での発表や質疑応答に対する不安、会場の雰囲気に圧倒されることもあるでしょう。しかし、国際会議に参加することで、自分の研究を世界に発信できるだけでなく、新たな知識や気づきを得ることができます。
今回は、私が台湾で開催されたISPACS 2024に参加した体験をお伝えします。初めての国際会議で感じたこと、学んだこと、そしてこれから挑戦する人へのアドバイスを含めて書きますので、ぜひ参考にしてください。
発表準備と対策
国際会議での発表には、国内学会以上に入念な準備が必要です。特に重要なのは、英語のスライド作成、発表練習、質疑応答のシミュレーションです。
スライドはシンプルで分かりやすく、一文を短くして伝わりやすくしました。また、図やグラフを多く用いて視覚的に理解しやすく工夫しました。発表練習では原稿を作成し、繰り返し練習することで発音やイントネーションを改善し、自然な話し方を意識しました。
質疑応答では、想定質問をリストアップし、回答を準備しました。予想外の質問にも対応できるよう、「質問を聞き返すフレーズ」を覚えておくことで落ち着いて対応できるようにしました。
国際会議の体験談
台湾到着
台湾は12月でも暖かく、半袖で過ごせるほどでした。日本からのフライトは約3時間と短く、移動も快適でした。
街を歩いてまず驚いたのは、バイクの多さです。特に、台湾ではバイクはすべて「2段階左折」をしなければならず、日本との交通ルールの違いを強く感じました。また、日本語が通じるお店も多く、海外に来たにもかかわらず安心感がありました。
食事と現地の印象
台湾の料理はどれも美味しく、特にチャーハンは絶品でした。さらに、現地の人々は親切で、お店ではサービスをしてもらえることもあり、その温かさに感動しました。現地の人と接することで、学会以外の面でも貴重な経験をすることができました。
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発表当日
発表当日は、これまでにないほど緊張しました。前夜にも練習し準備は万全でしたが、本番になると頭が真っ白になり、スライドを見ながらの発表になってしまいました。それでも、「ゆっくり、はっきり話す」ことを意識し、落ち着いて進めるよう努めました。
質疑応答では積極的な質問が少なく、自分の研究が十分に伝わったのか不安になりましたが、発表後に「聞き取りやすかった」と言ってもらえ、少し安心しました。一方で、想定外の質問もあり、相手を十分に納得させる回答ができなかったことから、英語でのコミュニケーション力の重要性を痛感しました。
自分の発表が終わると緊張が解け、他の発表を落ち着いて聴くことができました。特に、他の研究者のスライド構成や話し方は大変参考になり、次回の発表に活かせる学びが多くありました。
学会での交流
発表後には、他大学の日本人学生との交流があり、一緒に観光する機会もありました。初対面でも、同じように国際会議に挑戦している仲間ということもあり、すぐに打ち解けることができました。学会の場を通じて、研究以外にも新しい人とのつながりを持てることは、国際会議ならではの魅力だと感じました。
最後に
初めての国際会議は緊張の連続でしたが、貴重な経験となりました。発表の難しさや課題を実感すると同時に、準備をしっかりすれば乗り越えられることも学びました。また、他の発表を聞くことで、研究の視野が広がり、次への課題も見えてきました。
国際会議は、自分の研究を発信し、世界の研究者と交流できる貴重な場です。英語に自信がなくても、準備と挑戦を重ねることで成長できると実感しました。今回の経験を活かし、次回はさらに自信を持って発表できるよう、研究を続けていきたいと思います。
この経験ができたのも、情報通信研究室の皆様や、海外渡航助成をしてくださった湖鳥会の皆様のおかげです。心より感謝申し上げます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。