第17回コラム

国際学会を通して得られた経験

2025年3月 鳥取大学 工学部 電気情報系学科 卒業 改發 喬成

人生初の海外渡航

この学会で訪れたタイが人生初の外国でした。
出発前は出国手続きや入国手続きのことを考えてとても不安でした。テレビ番組であるみたいに強面の人に質問を受けたりするのかとひやひやしていました。しかし実際に保安検査場などを通過してもなんということもなく、流れるままにゲート前まで行くことができました。そこからは学会での英語発表のことばかりを考えていました。ただでさえ英語に不安があるのに質疑応答となると難易度は格段に上がります。
深夜の5時間程度のフライトでは、発表に対する緊張や不安と、初めての異国の地に対する不安で深夜にも関わらずほとんど寝ることができませんでした。

タイに到着

寝不足状態ではありましたが、早朝5時ごろ無事タイに到着しました。
入国手続きもパスポートを出してあっけなく終了しました。日頃から思うことですが、あまり考えすぎるのも疲れるだけだなと感じました。
早朝ではありましたが、ホテルに向かいながら異国の地を散策しました。
日本とは異なる交通インフラや、タイ独特の空気感に圧倒されました。道路は車、原付で混雑し、その上交通ルールが日本と異なるのか直進方向の信号が赤でも交差点に進入し左折をする原付がたくさんありました。道路の横断に細心の注意が必要でした。
タイでの初めての食事はガパオライス?を頂きました。タイ料理は辛いイメージがあったので恐る恐る食べましたが想像よりも辛くなくおいしく食べることができました。

発表当日

会場には招待講演で招かれた現地の研究者さんや、他大学の中国の方、韓国の方などがいらっしゃいました。国際学会なので当たり前ですが皆さん流暢に英語を話されており、発表前から緊張と不安でいっぱいでした。
いざ自分の発表が始まってみると緊張で呂律が回りませんでした。また間違えないようにという思いから、スライドばかりを見てしまい、聞き手の雰囲気などを感じ取ることができませんでした。
終了後は自分の発表と他の学生さんの発表とを比べて、英語力だけでなく、自分の研究に対する周辺知識の差を痛感しました。他の学生さんが院生ばかりだったとはいえ、一人の研究者として足りていない部分がたくさんあると感じました。今後この経験を活かし、周辺分野に対する理解を深め多角的な視点を持って研究に取り組みたいと思いました。

終わりに

この学会に参加できたことは私にとってとても良い経験になりました。
発表では他の方と比較して自分に足りない考えや意識を見つけることができました。
また異国の地を訪れたことで日本にいるだけでは感じることのできない日本のありがたい点、気を付けたい点やタイの良い点、苦手な点を感じました。よく海外に行ったことがある方が、「海外に行くと日本のいいところにたくさん気付ける」と話しているのを聞きますが、本当にその通りだと感じました。私は海外に行く前、「そんなことはないだろう。日本にいるだけで日本のいいところはよくわかっている。」と考えていました。自分の経験したことのないことに対してとやかく言う筋合いはないなと考えを改めさせられました。
この経験、機会を得られたことにとても感謝しています。
マイクロデバイス工学研究室の皆様をはじめ、海外渡航助成をしてくださった湖鳥会の皆様、本当にありがとうございます。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
このコラムが国際学会参加を考える皆様の参考になれば幸いです。

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